日記
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2024.04.03
長雨、武蔵小杉。カウンターの店でビール飲みながら職場のことなどを話す。目の前のカウンターをなぞるように、人差し指で左から右へと大きく波を進めるような動作をして、僕はここ3,4年のことを淡々と話した。彼は波の底に対して「潰れる」という言い方をした。だから僕もそれに倣って「そうです、…
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2024.04.02
最近ワカオくんはゲッターズ飯田の占いにハマっているらしく、366日それぞれに割り当てられた「今日の運勢」とそのアドバイスが物凄く当たるのだそうだ。特に「今日の運勢」に星マークが付いている日と現実に良い出来事がある日が見事に重なるようで、君も見てみるといいよ、とのことで一緒に本屋で…
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2024.04.01
散髪、顔剃り。前回と同じ若い人から「今日はこのあと何かあるんですか」とまた訊かれ、どうして話の広げ方がそれしか無いのか、Tinder初心者みたいなコミュニケーションの広げ方はいい加減きついっすよと思いながら適当に受け答えするも「ええまあ、はい、そうすね、あの、大学のガイダンスみた…
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2024.03.25
目が覚めた瞬間に4月から友人が入社するという某企業の年収を検索してそのまま希死念慮に苛まれて座ったり寝たりして死にてえ死にてえと思っていたら死にてえと思いつづけてそれで長いあいだ昼が過ぎて夕方になってそのあいだはずっと雨が降っていたが夜になった。手足が極端に冷える。足はわかるが手…
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2024.03.24
後頭部が微かに痛む感じがずっとある。低気圧のせいか、はたまた日々増えゆく酒量のせいか。このあいだカクテルシェイカーを買ったので、毎晩しゃかしゃかとやっている。コアントローを少し多めに入れたバラライカが美味しい。缶チューハイでないだけ、だいぶ丁寧で身体にも良いだろうと思っているが、…
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2024.03.18
いつだったか高松の場末にあるコーヒースタンドで世間話をしていて、たしかその一年前にも同じ店に立ち寄ったからお久しぶりです、覚えてますか、ああ、あの時の、みたいな話をした記憶がある。香川の高松だ。それで二度目に行った時には大柄な、店主と同じやはり大柄な男がいて、彼は何処かの地方新聞…
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2024.03.12
このあいだ知人に「よく数日前の日記を書けますね」と不思議がられたが、僕としては昨日のことすら大して覚えていないため、iPhoneの位置情報の記録を頼りにその日に自分がどこへ行ったかを知り、思い出せたことだけを書いている。最近は日記についての感想を頂くこともあって嬉しい。友人は就職…
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2024.03.01
本を買って、渡そうと思った。彼は高校2年の夏から学校にほとんど行かなくなって、はじめはテストの日だけ来て答案を全部白紙で出していたらしく、人づてにそれを聞いたあと、暫くしてから本人の口からも「や〜、そうなんすよね〜」ということを聞いた。あれはいつだったか忘れたが、大会の打ち上げだ…
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2024.02.29
農協で配送のバイトをしているYから「終わったから行けるけど」という連絡が来て、てっきり配送のバイトは夕方までかかると思っていたから「え、はや」と思って、でも昼から暇だったからとりあえず車を出して246を下り、海老名のららぽーとで落ち合った。決算期の月末はスーパー以外の配送が無いら…
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2024.02.28
石井が駒込のワンルームを引き払って実家に戻る。白山駅前のファミマでチキンを買って、ガードレールに腰掛け食べていると向こうから石井がやって来て、少し会わないうちに彼はだいぶ髪が伸びていてそれを真ん中で分けていた。いや~ほんと助かるわ今日はよろしく、と言われレンタカーを一緒に借りに行…
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2024.02.27
昼から鍼へ。最初から容赦なく顔に鍼をぶち込まれ、やったれやったれ、そういうバイオレンスなやつを求めていたんじゃあと静かに思った。花粉症対策らしい。たしかに鼻と眼が落ち着いた気がします、即効性あるんすね、すげえ。首の後ろのあたりが張っている、考えすぎだよと言われたので「じゃあ考えな…
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2024.02.26
新宿三丁目で乗り換えるべきところを、何の気なしに新宿駅で降りてしまって終電を逃した。しょうもな、ウケる、と思いながらNさんにLINEしてアパートに泊まらせてもらう。徹夜で作業するつもりで意気込んでいたけれど頭が冴えず堂々巡りになり、明け方になってから全て諦めて寝た。杉の花粉が鼻腔…
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2024.02.25
ほどなくして取り壊されるのだろう、森永プラザビルのテナントは軒並み閉店していて外には相変わらず冷たい雨が降っていた。駅前は再開発が行われ、次に新しいビルが開業するのは2028年らしいから来年の卒業まで三田口はつまらないままになる。ワカオくんやタキくんと昼休みに喋った薄暗いサンマル…
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2024.02.24
『八本脚の蝶』は奔放な読書日記でもある。 私にとっての、沢山の、本(私は就職してから年に多分三六五冊を超すぐらいの本を読んでいる。学生の時はその倍、小学生の時はその三倍は読んだ)。一冊の本ではない。沢山の本は有機的に絡みあい、本の集合体として私を変えた。変えられた私はあらたな選択…
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2024.02.23
窓の結露越しに雨の街と灰色の空が見えるくらいなら、カーテンを閉めて部屋が暗い方がよっぽどましだった。いくらなんでも寒すぎる、コンビニのためにすら外に出たくない。楽しみが今日から始まるプロ野球のオープン戦くらいしかなく、とはいえ配信サービスにも加入していないのでアプリの一球速報を1…