日記
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2025.05.28
日記をやめようかと思っていた。「日記はオワコンじゃないすか」というようなことを一年前から方々で言っていたが、いよいよもうオワコンだ、俺が書くべきものではない、というようなことで頭がいっぱいになってしまい、しかし大して書いていないくせになんと傲慢なのであろうか、言葉を慎んだ方が良い…
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2025.05.11
徹夜でZINEを作る。たぶん帰宅したときには0時を回っていて、シャワーを浴びたり一息ついたりしているうちに1時になって、ようやく原稿と向き合った。集めた原稿の流し込みは終えていたので校正をひと通りして、執筆者紹介を書いて、目次を付けてから最後に自分のエッセイを書いた。筆が乗って、…
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2025.05.01
やかましく鳴るシャッターをがらがらと降ろして鍵をかける。それを茶封筒に入れて、シャッターの隙間から店の中の、もう届かないだろうというところまで突っ込むと、今まで過ごしていたはずの空間が一気に他所のものに思えた。最後にドコモタワーでも拝んでおくかと、真っ暗な階段を上がって屋上に出る…
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2025.04.16
叔母の家に連れて行ってくれと母親が言うので、車に乗せて会いに行った。引っ越したばかりの叔母の家は、二人暮らしにしてはだいぶ広かった。一部屋くらい、せめて納戸だけでも借りられるんじゃないか、本を置かせてほしい。義叔父さんは几帳面な本の虫で、買った本全てに皺ひとつなくブックカバーをか…
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2025.04.15
自分の部屋で起きたのはいつぶりだろうか。3LDKの実家の、むかしは「ピアノの部屋」と呼ばれていた一室に、かつてはヤマハのアップライトとローランドの電子ピアノの2台が、壁に沿って並んでいた。一台あれば連弾もできたはずだ、教室を開いていたわけでもない。僕が中学生になり、流石に自分の部…
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2025.04.14
深酒。軽い二日酔いをポカリでやり過ごして三田へ。今学期は美美のピアノの授業をふたつ取っている。そのうちのひとつは、学期末に課題曲を演奏すればレポートが免除されるらしい。音大に編入したみたいだ。今日はもうひとつの方で、禿げ上がった細身の講師が遅れてやってきて講義をした。初回はベート…
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2025.04.01
終電に間に合った。東横線の車内でストゼロの長いやつを開け、座れなかったのでドアに寄りかかって飲んだ。アホみたいに美味い。『ノルウェイの森』で直子が「一生18歳と19歳の間を行ったり来たりするんじゃないかって思うわ」と言っていたけれどまさにそんな感じだ。俺は一生大学から出られないん…
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2025.02.17
朝帰り。スーツに着替えて再び都内へ。地上へ出ると雨が降っているようで、街ゆく人の半数が傘をさしていた。しばらく近くのビルの軒下で様子を伺ったところ一向に止む気配はなく、諦めて濡れながら交差点を渡って、東急プラザのスタバで時間を潰した。ハラカド、オモカド、ラフォーレ。大きな交差点に…
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2025.02.16
付け焼き刃の面接対策。笹塚のカラオケに入って、スマホで動画を撮りながら喋る、というのを何度もやった。いくら撮り直しても嘘っぽく気持ちが悪い。『口の立つやつが勝つってことでいいのか』である。とはいえ弱気なことを言っていても仕方がないので、「コッカラッス!」とか「ゾス!」といった体育…
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2025.02.15
5kmラン。昨日買ったシューズを河川敷で慣らす。クッションが明らかに違う。足の外側がふにふにしている。今まで使っていたのはかなりの安物で、数年前はそれでフルマラソンにも出たが、どうしてもっと早く靴に気を遣わなかったのか。ついでに買った偏光グラスもいい感じだ。夕方から初台、働く。土…
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2025.02.14
珍しく木曜休み。日付が変わるころ車でサウナへ。厚木まで運転するのが面倒だったので、家から近く綺麗めなスーパー銭湯へ行ってみた。前に午前中に行った時はシニアで溢れかえっていて、その老人ホームみたいな雰囲気が合わずに足を運んでいなかった。しかし今夜は、0時過ぎにもかかわらず地元の若者…
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2025.02.13
0時に退勤。渋谷のHARLEMにDJ SN-Zが来ているらしい。SN-ZはOZROSAURUSのバックDJで、初期のフリースタイルダンジョンでもよくビートを流していた。水曜深夜のHARLEMがどのくらい盛り上がっているかは知らないが、日本語ラップで流行りの曲をたくさん回してくれる…
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2025.02.12
バーバーの椅子に座ると、担当のマツバラさんはきびきびとケープをかけ、慎重に首元の調整をした。彼はいつものように口角をわずかに上げ、楽しそうに「今日もバチっと、かっこよくキメていきますんで、よろしくお願いします!」と言った。マツバラさんは清々しく信頼できる男だ。二年ほど前、僕がこの…
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2025.02.11
このまえ代々木上原の古本屋で買った雑誌がなかなか良くて読んでいるのだけれど、巻末の『ノルウェイの森』論があまりにもメタファーだらけで何が言いたいのかさっぱりわからず、ギャグのようで面白い。 村上春樹は瞬間を注釈する。語られているのは人間ではなく「関係」であり、より正確にいうと、関…
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2025.02.10
他人の日記を読む、という行為は言ってしまえば愛でしかないと思う。だって、自分の人生に全く関係のない他人の生活なのだから。その人のことが気になるから、どんな毎日を送っているのか知りたい、という好奇心でページを捲るものだと思っている。かつて、わたしが様々な人のブログを読んでいたときも…