2025.09.26

『沈黙の艦隊』の続きが今日から公開で、朝一の回を4DXで観た。前編の丁寧なダイジェストののち、本編は大沢たかおが自重で腕立て伏せをするカットから始まり、ああやはりこれはトム・クルーズの『トップガン』やブラピの『F1』と同様に、宇野常寛が言うところの「バイアグラ」映画なんだなあと思い、トムやブラピと違って『沈黙の艦隊』は潜水艦が舞台なので主人公の大沢たかお、もとい海江田が自ら体を張るシーンは殆どないのだが、しかし彼が「身体性の拡張」として潜水艦を操ることに変わりはなく、やはりおれはこういうのが好きなんだなあ、と思わされた。トミカやNゲージで無邪気に遊んでいたあの頃となにひとつ変わらない。詳しくは宇野常寛『砂漠と異人たち』を参照されたし。4DXなのでアトラクションとしての要素を楽しみつつ、ファンタジックな政治ドラマとして日米の安全保障についても思いを馳せ、最後は全てがどうでもよくなり潜水艦と座席ががあり得ない挙動をするのに身を任せていた。上戸彩が演じるフリーのジャーナリストの役がなかなか良かった。恋愛要素を敢えて排しているあたり『シン・ゴジラ』にも近いだろうか。明朝体のキャプションもそのオマージュかと思われた。