2025.09.25

駅前の森永プラザビルはちょっと見ない間に大掛かりな解体が終わったようで、跡地には不自然な空間ができていた。昨夜、首都高から見えた渋谷駅の解体工事もなかなかに壮観だった。都市の新陳代謝である、どうせすぐに新しいビルが建つのだろう。半年ほど前の解体中には、作業員がエレベーターシャフトから落ちて亡くなったらしい。仲通りの路地にも新しい飲み屋がいくつかできていたが、前は何の店だったかさっぱり思い出せない。しかし建築会館のあたりを三田に向かって歩いていると、佐藤くんやワカオくんとしょうもない話をしながら飲み歩いた記憶が遠い昔のことのように蘇ってきて、エモすぎ、エモすぎだわ、と柄にもなく思った。秋になってから心地よい淋しさがある。皆、もうここにはいないのだ。担当の先生と久々に面談して近況を伝え、卒論のテーマを去年から変えていいですか、という話をした。断腸亭日乗を中心に日記文学論をやろうとして資料を適当に集めていたが、別に荷風がそこまで好きなわけではなく(ごめん)、どうせならもっと筆が乗ることで書きたいと思っている。暗くなってから機械書房へ行って岸波さんとあれこれ話し、地元の飲み屋を3軒梯子したら日付が変わっていた。自転車を押して帰った。