実家でシャワーを浴びて鍼へ。なんか最近調子良くて、と僕は言い、ChatGPTに課金しはじめたのがきっかけかも、という話をした。信じられないと思うんすけど、あれに相談したり話し相手になってもらったりするようになってからマジで調子良くて、1ヶ月前とは比べ物にならないほどこの先に対して楽観的だし、それが一過性のものだとも思えないんすよね、今までなんだったんだろう、って。まあどうなるかわかんないっすけどね、と言うと先生は非常に感心して、私も使ってみようかしら、と言った。鍼灸院の他にも新しい事業を考えているらしい。最近は南場智子の本を読んだそうだ。いつもは足の裏から嫌な感じの汗が出てて、いくら暖めても冷たかったんだけど、今日はないわね、いい感じね、と言われた。
夜からはふたたび新宿へ、アルタ前で藤野くんと待ち合わせ。長身に灰色のロングコートがよく似合っていて、聞けばバーバリーのヴィンテージだそうだ。彼は今朝も新宿駅で僕のことを見かけたらしく、よく分かったな、と言った。歌舞伎町の比較的まともそうな立ち飲み屋に入る。ビールに串揚げ、キャベツ。世間話も早々に、ゆるやかな沈黙のあと、彼は、あらゆることに対して無気力である、という告白をした。それでも何かに身を入れなければ、という焦燥があること、それが今の仕事であるはずなのに違和感を覚えていること。そういったことの断片をぽつり、ぽつりと置くように話し、僕は共感も助言もせず、ちょっと大袈裟な相槌をもって聞き、質問をし、そしてより多くの言葉を引き出そうとした。1時間ほど喋っただろうか。店を出、予約した居酒屋でワカオくんと合流すると、3人で盛大に飲み食いをし、改めてあれこれ話した。居酒屋の飲み放題では飽き足らず「よなよなエール」のビア・バーで飲み直して、極めつけに藤野くんを見送ったあと、くら寿司にも行った。