2026.01.20

池田彌三郎という国文学者は〈卒論〉という略語を「そそっかしい論文みたいな感じがする」として嫌っていたらしいが、その意味に照らしても俺が書いたのは〈卒論〉以外の何物でもない。何はともあれ終わったのだ。締切がちょうど一週間前で、終わればそれなりに落ち着くと思っていたけれど、まったく休まらない。そこそこに働き、人に会い、酒を飲み、金を使い、などしているうちに俗っぽくなりすぎたというか、とことん駄目になってゆく気がする。独りになる時間を意図的に作らないといけない。本は読めていないし身体も鈍ってしまった。略語としての〈人間〉。俗物。