日付が変わってサウナかランニングで迷ったが、意を決して走りに出た。慣れた河川敷を往復して7キロ、ジムにも寄って帰った。なんだかとても悔しいのだが、つまるところ人間はケミカルな存在で、脳内物質――セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンの3つが特に大事だということで、有酸素運動や筋トレをすればそれぞれが勝手に分泌される。こんな簡単なことなのかよ、と思ってしまうが、身体を動かす気になるまでが長く苦しい。しかし走るだけでたいそう気分が良い、気分が良くて何が悪い、軽薄で極端な奴だと我ながら馬鹿馬鹿しくなる。とはいえ眠れるわけではなく、むしろ躁的な気分はますます覚醒を促して、陽が昇る前にふたたび家を出、タマムラの家まで車を飛ばした。日曜朝のキャッチボールは先週に続いて2回目である。先週は砧公園の芝生だったけれど前夜の雨と朝露で足元が悪かったので、今日は別の公園に行った。ピッチング用の壁(なんとストライクゾーンが格子で描かれている)がある砂のグラウンドがあって、最適すぎる環境を見つけてしまいふたりでウケた。「特守」と称したノックもやって、息が上がって両足が攣りかけたところでやめにした。タマムラは本当に良い奴だ。夜は野毛。原に会って蕎麦を食べた。店の人が丁寧で、夏限定ということで蕎麦にかけるスダチだかカボスだかをつけてくれた。塩を箸の先に付けて啜ると良いですよ、と教えてくれた。さつま揚げや刺身も食べた。美味しかった。二軒目はソープ街の某バーへ。僕らのほかに客は誰も来ず、端の席でくだらない話をした。原も本当に良い奴だ。