起きた途端、七尾旅人の『ドンセイグッバイ』がリフレインして止まらなくなったので流しながら身支度をした。行きの電車で川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』を読み切ろうとおもったが終わらず、序盤、語り手の女性が段々とアルコールに依存してゆくさまが些細な違和として文中に忍び込むのが不穏で、アル中だったときを思い出すというか、大いなる共感を持って読まれた。俺はアル中だったのか。バイト先の店を締めたあと、駅にあるデイリーヤマザキでストロング缶の長いやつを買ってホームで飲み干し、電車を降りてからまたセブンイレブンでストロングを買って飲みながら家まで歩く毎日、それでないとやっていられなかった毎日、家でも飲んでいた、流石に魔法瓶に日本酒を入れて持ち歩くようなことはなかったが。小説は後半からは何だかおもしろくなくなったというか、語り手の女性に自分を重ねられないからなのか、どの登場人物にも魅力を感じなくなって、さっさと読み終えてしまいたくなり飛ばし読みした。
憂鬱な読後感だけを携えてワカオくんと明るいうちから居酒屋に行き、ハッピーアワーで安かったのでそこそこ飲み会計の安さに驚いたあとラーメンを食べにゆき解散、仕事終わりの恋人と会ってまた飲んだ。