2024.06.24

 月曜。5限が休講になったので機械書房へ行くと、岸波さんは椅子に座って本を読んでいた。そんなものがあるのか分からないが、本の世界で生計を立ててゆくこと、独立系書店、個人出版、大手の編集者、いろんな人がいるけれど。そんなことを1時間ほど二人で話していただろうか。夢があるんだか無いんだかわかんないですねえ、と僕は何度も言った。

 日記、同人誌、ポッドキャスト。気の合う友人たちと好きにやっているのはたしかに楽しいが、一体これが何になるというのか。どれも無駄というか、無駄ではないが、僕としてはやってもやらなくても良いことだし、でもやっていれば楽しいし、でもこれを足がかりに文芸の界隈で名を上げていきたいと大真面目に考えているかと言われればそこまででもない。小説の新人賞もいらない。しかし本の世界、本の世界? で飯を食っていくことになった以上、文筆にこれ以上力を入れたり、同人誌の活動をより手広くした方がよかったりするのだろうか、そして書き続けていく上では何かしらのゴールないしはマイルストーンが必要だとは思うし、今のうちからそれを意識していないと、この先どこに向かっていけばよいかがわからなくなるだろう。最近は有難いことに日記の読者も増え、たのしみにしています、と言われることもしばしばある。同人誌も売れるならばたしかに売りたいし、手ごたえが全くないわけではない。こんな僕の、というほど卑屈にはならないけれど、どこの誰かも分からない(いや、意外と分かるのかもしれない)奴の文章を日々読んでくださってありがとうございます。違う、そんなことが言いたかったわけじゃない、でも書き続けなければいけない、あわよくば五大文芸誌のどれかには載ってみたい、丸善本店に自分の本が置かれてみたい、そんなところでどうでしょうか。