三田に居ると「サウナ行きませんか」とワカオくんから珍しいLINEが来たので、夕方に連れ立って大井町の銭湯へ行った。僕は滅多に他人とサウナに行かない。リニューアルしたばかりで小綺麗な脱衣場、備え付けの椅子には「生ケツ禁止」の張り紙。桃のイラストまで添えられていた。まだライトなサウナー達に開拓されていないのか、サウナ室はずっと僕らの貸切で、サウナに入りながら誰かと喋るというのは意外と自然なことなのかもしれないと思った。相変わらず小説や映画に端を発して先の話などをうじうじとする。毎日同じような話をしている、堂々巡りだ。待合にある小さな冷蔵庫には洒落たパッケージのクラフトビールが10種類ほど冷えていて、種類によって値段が違う中の750円のやつを買うと、番台のお姉さんが冷えたグラスとゴム製のコースター(銭湯のロゴ入りだった)と豆菓子を渡してくれた。